猫はとにかく常にグルーミングしています。一心不乱に毛づくろいをし、器用に背中や腋のあたりまでなめますね。途中で触ったり、声をかけると迷惑そうです。自分の抜け毛も飼い主の匂いも、猫はとにかく体に何かが付いているのが嫌なのです。
そこで困ってしまうのが薬を塗る場合です。せっせと塗ってもせっせとなめとってしまうので、これでは意味がないのではないかと思ってしまいますよね。
そこで今回は、猫が怪我した箇所をなめるのは大丈夫なのか?また、薬はどうやって付ければ良いのかなどを詳しく解説いたします。
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猫が怪我した箇所をなめるのはどうして?
猫にとって、「なめる」と言う行動は生きていくためにとても大切で必要なことなのです。いつもいつもグルーミングをしているように思えますが、特に食事のあとや、ゆっくりとリラックスしている時には、本格的なグルーミングをしっかりと重点的に行っているようです。
グルーミングには色々な意味があり、それを止めると猫はストレスが溜まってしまいます。
被毛についた抜け毛やフケ、埃やゴミを取り除く
これは、常に身軽でいるためや、「毛」でキャッチする情報を取り逃がさないために余計な物を取り除いています。ひげは特に敏感なので、入念に洗っていますね。
体温調節している
唾液をつけて被毛をなめることで、暑い時は気化熱を利用します。猫は汗腺が肉球にしかないので熱を逃がすのが得意ではありません。そのため、気化熱を使って体温を下げているのです。
反対に寒い時期はと言うと、ふわふわに仕上げることで毛と毛の間に空気を含ませて体温で温め、体を包み込んでいます。
臭い(匂い)を消す
食べ物の匂い、飼い主の匂い、部屋の臭いやタバコの臭いなど、体についてしまった必要ない臭いをすべて消そうとします。仲間同士のグルーミングは許されるので、仲の良い猫同士の匂いは許されるようです。
転移行動
転移行動と言うのは、不安や興奮状態が起きた時に、落ち着くために全く違う行動をとりはじめることです。人間で考えると、貧乏ゆすりが代表的な転移行動と言えます。また、疲労が溜まると「なぜ今?」と自分でもよくわからないままに掃除をはじめてしまったりするのも転移行動です。
猫は着地に失敗した時の照れ隠しや、物を落としてしまった時にまるで自分の仕業ではないと言わんばかりにグルーミングをします。
マッサージ効果
グルーミングにはある程度の順番があるようです。食事のあとなとは顔から始まり、耳のうしろ、手さき、腕、腋、背中、お腹、肛門付近、最後にバレリーナのように足を高く上げて舐めていきます。
全身をくまなくなめることで、血行促進の効果があるのです。グルーミングを終えた時は猫は大変満足そうにしています。気になるところがなくなったためです。ところが、怪我をしているとなめてもなめても「気になる」ことが止みません。
猫は「良し!舐めて早く治そう!!」と思ってなめているわけではありません。気になるものを取り除きたいので舐め続けてしまいます。
実際に、舐めて傷が治るのは免疫力の力があるからで、舐めたからではありません。むしろ、猫が舐めることで傷が広がってしまうことの方が大きいのです。
では、絶対になめさせない方が良いかと言うと、そうとも言いきれないのです。免疫力は満足度が上がると強くなり、ストレスが溜まると下がってしまいます。
小さな体の猫は、これらの精神状態がすべてに大きく影響するため、何が何でも舐めさせないぞ!としてしまうと、「大きなストレス」を抱えてしまい、良くなるものも良くならないことがあるのです。
手術の痕や、深く化膿した傷などで無い限りは、様子をみてひどくならない程度で舐めさせた方が治りが早い場合があります。しつこくなめ始めたらすぐに保護します。
特に膿んだ傷は臭いもするので、ザラザラのしたで皮膚をめくってしまい、驚くほどの大きな傷にしてしまうことがあるので要注意です。
反対に猫が体につけた薬に一切興味を持たずに眠り込んでいたら、かなり具合が悪いと考えられます。猫にとってグルーミングは生きるために必要なことで、しなくなった時は生命力が落ちていると言う事です。
膿んだ傷は、必ず獣医師に飲み薬や塗り薬を処方してもらい、エリザベスカラーをつけるように言われた時は指示に従うようにしてください。
その場合猫の性格なども良く相談し、カラーをつけている最短時間はどれくらいか、などを確認しておくと良いです。
猫の怪我に薬をつけたけどなめても大丈夫?
猫が絶対に舐めないように気をつける薬を出す時は、医師は必ずエリザベスカラーをつけます。
よく、自宅で治療する時に人間の薬をつける飼い主がいますが、あまり良いことではありません。猫の塗り薬は「舐めてしまいます」と言う猫の気持ちを汲んで作っています。
ほとんどの塗り薬は、塗り始めの数十分程度で成分が浸透し、あとは脂分(ワセリンなど)が残っている状態になります。(すべてではありません)なので、食べ物ではないですが、口にしてしまっても害ではないものが使われています。
まだ傷口が新鮮で、そこにタップリと薬がついているような場合は、1~2日はエリザベスカラーで保護することが多くなります。薬をなめることで傷口も一緒になめてしまい、怪我が広がってしまうのを阻止するためです。
病院で付けられるカラーは大きくてしっかりとしているものが多いです。完全に保護するためなのですが、自宅で飼い主がチェックしていられるのなら、市販でかなりコンパクトなものもあります。
少しでも視界が良くなると安心しますので試してみてはいかがでしょうか。
手足の場合は口がつかないようにカラーが必要ですが、胴体部分ならカラーより術後服の方が良いかもしれません。猫にとっては本当はどちらもありがたくないものでしょうが、数日の辛抱なので、最初はしっかりと防護しましょう。
猫の怪我の薬を他の猫がなめても大丈夫?
当の怪我をしている猫よりも心配なのが、一緒に複数飼っている場合の猫です。病院から帰ってすぐなどは、特に消毒臭や動物臭を消そうとして、他の猫が抱え込むようにしてグルーミングを始めることがあります。これでは薬の成分もなにもありません。
大きな傷や深い傷でどうしても薬をつけていおきたい時は、隔離することも必要になります。日中は飼い主が近くで見ていられるのなら、夜寝るときだけ隔離するようにしてあげるのも良いかもしれません。
巻くだけの包帯をつけられるようなら、医師に相談してみてください。乾燥させたい傷もあるので、勝手に何かをピッタリ貼り付けてしまうのは良くありません。
フロントラインなどは、乾ききってからなら問題ないようですが、出来れば飼い主が頑張って気をそらすなど時間を置きたいところです。
怪我の傷を治すには、始めが肝心です。せっかく早い段階から治療を始めても、何度もなめて傷口をぐちゃぐちゃにしていては、治りません。
猫の皮膚は大変強いので、しっかり治療できれば3日もすると新しい皮膚が再生してきます。せめてその状態になるまで、なめてしまわないように出来ると、カラーも術後服も早く取り外してあげられます。
まとめ
猫にとって、「なめる」と言う事は生きるために大切なことなのです。そのため「薬を塗ったから今日はなめないでね!」と言うのは猫とっては受け入れがたいことなのです。
怪我を早く治すには、始めが肝心です。薬をつけたら、2~3日はその部分に口や後ろ足が届かないようにカラーや術後服を使用して完全に保護しましょう。
飼い主が寝てしまうと、複数の猫を飼っている場合は心配です。夜の間だけは隔離するなど、傷を治すことを1番に考えましょう。傷口がある場合は感染症の心配があるので、絶対に外には出さないようにしなければなりません。
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