猫が脱臼した時の症状や治療法とは?予防や対処法まで解説!

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猫が足をぶらんとさせていたり、しっぽが下がったまま動かない場合に考えられるのは、脱臼です。脱臼は、高いところからの落下や交通事故で起こることが多いため、必然的に外にいる猫の方が発症する確率は高くなります。

また、しっぽが脱臼するケースも多く、治療に長い時間がかかる場合があり、さらにはしっぽを切断しなくてはならない事態になることもあるのです。

そこで今回は、猫が脱臼した時の症状や治療法について、さらには脱臼を起こさないために出来る予防や対処法を詳しく解説いたします。

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猫が脱臼した時の症状とは?すぐに飼い主がすることとは?

猫,脱臼,症状,治療筋肉や靭帯で、骨と骨が繋がれている部分を関節と言いますが、その関節の部分がずれて完全に離れてしまうことを「脱臼」と言います。

部分的にずれていても、接触部分がある場合を「亜脱臼」と言います。どちらも、人間だったら大声を上げて騒ぎ出すような痛さです。

猫が高いところから落ちても大丈夫なことは知られていますが、限度もあれば、その猫の資質、着地した場所の状態にも大きく左右されますので、落下は大いに脱臼の原因となり得ます。

また交通事故による脱臼は、骨折を伴う場合が多いことや、複数個所の脱臼など、より重症になりやすいと言えます。

脱臼は、「顎」「肩」「肘」「手根」「膝」「足根」「股関節」「尾椎」などの関節で起こるため、交通事故などの衝撃では、小さいネコにとっては、ひとたまりもありません。

そのため、飼い猫は家から出さないことで、多くの脱臼の事故は防げるのです。室内飼いの場合に注意したいのは、「しっぽ」の脱臼です。猫や犬のしっぽを引っ張ってはいけないと言う事を知っているのは、動物を好きな人だけだと思っていた方が良いのです。

大人でも意外と不用意に掴むことがあるので、驚いてしまうことがあります。猫の体は、背骨の第五腰椎で脊髄が終わり、そこからしっぽの先までは、「馬尾(ばび)」と言い、神経が馬の尾のように束になっています。

ここに束ねられた馬尾には、「尾骨神経」と言われる大切な神経が入っています。尾骨神経は「膀胱」「肛門」「陰部」「後ろ足」に関係する「骨盤神経」「陰部神経」「下腹神経」などと骨盤近くで連結していることから、損傷すると思わぬ部位で麻痺などの後遺症が残る可能性があります。

しっぽの脱臼は、「しっぽ引っ張り外傷」と言われ、それによって馬尾の神経に影響が起こり、発症する症状を「馬尾症候群」と言います。

しっぽ引っ張り外傷の原因で考えられることは、しっぽを引っ張ることの他にも、「しっぽを踏む」「しっぽを挟む」「しっぽの上に物を落とす」などがあります。

万が一目の前でこのようなことが起こった場合は、次のことに注意して様子を観察してください。

  • しっぽを触ると痛がる、嫌がる
  • しっぽが動かない
  • しっぽが変型した
  • おしっこが出なくなった
  • トイレ以外でうんちが出てしまう
  • うまく歩けない

これらの症状は、馬尾の神経が傷ついてしまい、障害が出ている可能性があります。確認出来た時は、すぐに病院へ連れて行きましょう。

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猫の脱臼の治療法!

一番軽度の場合は、「整復」です。人間の場合、自分ではめたり、人に強く押しこんでもらうようなことがありますが、ネコの関節は大変柔軟に出来ているため、人がはめたくらいでは、すぐに外れてしまいます。

しかも、猫にとっては心の準備もないので、大変な恐怖と苦痛を与えてしまうので、素人が患部に触ることは絶対にしてはいけません。病院に連れて行くと、恐怖を与えないために、全身麻酔で治療が行われます。

牽引機で十分に筋肉の収縮を伸ばしてから、元の場所へ入れ込み、包帯で固定します。かわいそうになりますが、数日間は、運動しないように自宅でゲージに入れて過ごさせます。症状によっては、入院する場合もあります。

ほとんどの場合、4~5日すると関節が固定され、元に戻ります。最初は痛がりますが、数日で何もなかったように生活することが出来ます。

靭帯が損傷している場合などは、「外科的手術」が必要です。ピンやプレートを使って骨を固定します。症状によってピンの太さやプレートの大きさも変わります。

また、病院によって器具も変わってくるので、納得がいくまで良く説明を聞きましょう。手術の場合、数日から数週間の間、運動をさせないようにしなくてはいけません。

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手術をしたあとは、ぐったりしているので大人しくしていますが、元気が出てくるとゲージから出たがりますので、飼い主のつらいところです。かわいそうですが、出来る限りゲージにいれておきたいところです。出たくて半狂乱で暴れるような時は、出してあげてください。ストレスが溜まってしまいます。

しっぽ引っ張り外傷を受け、馬尾症候群を発症してしまった場合は、排泄困難が起こる可能性があります。膀胱へ通じる神経や肛門への神経が損傷してしまった場合は、カテーテルでの排尿や手圧による絞り出しが必要になります。

最初は病院で押し出してもらいますが、先生からやり方を教えてもらい、その後は飼い主が排泄させていくことになります。「どうしてうちの子だけが・・・」と思うと辛くなってしまいます。

同じ状態のネコちゃんたちを飼っている人たちの集まるサイトなどをのぞいてみると、少し気持ちが楽になるかもしれません。

損傷の規模によって、完全に麻痺が残る場合があり、排便のコントロールが利かなくなった場合は、しっぽに便がつくなどの衛生上の問題から、5cmほど残して、しっぽを断尾することもあります。

これは、肛門の神経がまるで機能しない状態になると、常に開きっぱなしになってしまい、オムツをしてもしっぽに便がついてしまうため、他の病気にならないためにも必要な処置なのです。

ただし、これはきちんと医師から説明があってからおこなうことなので、勝手に切られてしまうようなことはありません。手圧の排泄を続けるうちに、自力で出来るようになる子もいます。神経が残っている場合もあるので、あきらめずに猫と一緒に乗り越えましょう。

猫の脱臼は予防できる!飼い主が気を付けることとは?

脱臼はほとんどが、注意することで防げる要因ばかりです。まずは、外に出さないことです。外に出たら、喧嘩や落下、交通事故にあい、脱臼や骨折などの大ケガをしてしまう確率が高くなるのです。交通事故にあい、命を落とす可能性もあるので、飼い猫は室内で飼うのは鉄則です。

室内で起こる脱臼は、しっぽに注意です。幼いお子さんが不用意に引っ張ってしまうことは、意外と多い原因です。一瞬で強く引っ張ってしまうので、同じ部屋に子供と猫だけにしない、また日頃からネコについて、良く教えてあげることが予防になります。

きちんと理解してくれると、お友達が遊びに来た時でも、今度は自分が守ってくれるようになりますね。またドアに挟んでしまったケースも良くあります。

飼い主は気を付けているのですが、来客に挟まれてしまうことが多くあります。これは骨折してしまうこともあるので怖い事故です。

お客さまにいちいち注意することは出来ないので、最初からドアにストッパーを付けたり、バタンと閉まらないように手を打っておくことで、予防することができますね。また、飼い主がやってしまうケースで一番多いのが、踏んでしまうことです。

お布団の中に潜り込んでいたのに気が付かず踏んでしまったり、部屋を出たところに寝ていて踏みつけてしまったりすることがあります。猫はどこでも寝ているのだ!と頭に叩き込むしかありません。

長く飼っていると、常に目が猫を探すようになってくるので、あまり心配はありませんが、飼い始めて慣れてきた頃に一番多く見られる原因です。

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まとめ

脱臼は、外で生活している猫に多くみられるケガです。飼い猫は、必ず室内で飼うようにしましょう。

手足をぶらんとさせていたり、しっぽがだらりと下がっているような場合は、脱臼の恐れがあるので、病院に行きましょう。しっぽには、大切な神経が束になって入っています。

しっぽ引っ張り外傷を受けないように、生活の中でも注意するようにしましょう。軽度の脱臼から、麻痺が残るものまで、重症度によって治療法が変わります。膀胱や肛門の神経が損傷してしまうと、自力での排泄が困難な状態になることもあります。

かわいい愛猫が痛い思いをすることないよう、出来る限りの予防をしていきたいですね。

また、アナタの愛猫が大きな怪我や病気をした場合の時の準備はできているでしょうか?どんなに健康な愛猫も、歳をとり病気や怪我をしてしまう事は覚悟しないといけません。

猫には人間と同じように皆保険があるわけではないので、病気によっては高額な治療費になる事も多くあります。その時に治療費が高額で、適切な治療を受けれない、選択することができないという事がないようにしたいものです。

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