猫が気胸に!手術は必要?原因や症状まで詳しく解説!

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気胸は、吸い込んだ空気が漏れて起きるものと、外傷により胸膜が破けて空気が入り込んでしまうものに分かれます。外傷性の気胸は、交通事故、鋭利な物が刺さる、後部からの落下、ケンカなどが原因なので、必然的に外に出ている猫に多くなります。

胸に穴が空いてしまった時は、大至急処置をしなければ呼吸困難で死亡してしまうこともあるため、外に出ている間のアクシデントだと戻ってこれない危険性があります。

そこで今回は猫の気胸について、手術は必要なのか?また気胸の原因や症状などを詳しく解説いたします。

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猫が気胸?手術が必要なの?その原因や症状は?

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肺は肋骨で守られ、また胸膜によっても守られています。肺から空気が漏れだしてしまうと、守っている胸膜との間に空気が溜まり、移動できない空気は肺を圧迫していってしまうのです。気胸には、「自然発生性気胸」と「外傷性気胸」があります。

自然発生性気胸とは?

これは、体の中から肺や肺胞、気管支に穴が空いて空気が漏れだす気胸です。原因となるのは呼吸器系の病気によって出来る炎症や腫瘍(ブラ、ブレブ)です。炎症部位の穿孔や、腫瘍が破れたりすることで穴が空きます。

また、気管支炎や肺炎を起こしていると、すでに損傷するには十分なほど肺壁が弱くなっているため、強く咳をしたり激しく咳き込むことで穴が空いてしまうのです。

感染症の治療をしていて、一度回復したのに、再び元気がなくなった時などは、咳によって気胸が起きている可能性がありますので、再度担当医師に連絡してください。

外傷性気胸とは!

交通事故や鋭利なものが刺さるなどして、外側からの衝撃で穴が空いてしまうものを外傷性気胸と言い、自然発生性気胸より穴が大きい可能性があり重症度も高くなります。

ケガをしていればわかりますが、強打などで傷口が見えないとまさか胸に空気が溜まっているとは思いもよりませんね。特に外でアクシデントに見舞われてしまうと、飼い主は見当も付きません。

また、いつのまにか脱走した時などは、ベランダや屋根部から落下した可能性もありますので、ありとあらゆる可能性を危惧しなければなりません。

室内飼いの猫に起こらないわけではなく、多頭飼いで仲良く遊んでいるうちに遊び方が激しくなり、取っ組み合っているうちに胸を強打してしまい穴があいてしまうこともあるのです。

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気胸が起こった時の症状とは?

気胸が起きると、肺が伸縮しにくくなるため呼吸気胸の症状が思うようにできなくなります。そのため、猫は動くことが辛くなり同じところにうすくまるようになります。体を横にすると胸が圧迫されて痛いため、ジッと座った状態でいます。

浅い呼吸をするようになり、よだれが出ます。体を触られると痛むため嫌がるようになりなり血を吐くこともあります。

加齢が原因で起こることもあるので注意です。高齢の猫はいつも同じところに座っていたり呼吸が浅かったりして倒れるまで気が付かないこともあるのです。そのため毎日体を触って、反応の違いを確認するなどの十分な観察が必要になります。

気胸の治療法は?手術は必要?

病院に着いた時に激しい呼吸困難があった場合は、針やメスで胸部に穴を空けて「脱気」することがありますが、その後は基礎疾患の治療や二次感染を防ぐための薬などを投薬し、穴が自然にふさがるのを待ちます。

呼吸が苦しい場合は、酸素吸入や酸素室で呼吸を助ける処置が加わります。しばらくの間、チューブを胸に入れた状態にして、いつでも吸引できるようにする胸腔ドレナージをします。

気胸はX線検査やCT検査で確認することができますが、どこから漏れているのかわからない場合や、事故で大きな穴が空いてしまった場合などは、外科的手術が必要なため開胸することになります。

穴がふさがるまでは、安静にしなければなりません。動き回ったり、飛んだり走ったりするといつまでもふさがらず、治りが悪くなり新たに細菌感染してしまう可能性もありますので、外には出さないように気をつけましょう。

自宅に戻ってからは、飼い主は気が気ではありませんね。最初はまだグッタリしていますが、もともと元気な猫が軽度の気胸を起こした場合などは2日ほどでご飯もモリモリ食べるようになります。

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呼吸困難が続いた猫は、体力を激しく消耗しているので、1週間程度は元気がないかもしれません。酸素吸入や酸素室は猫の呼吸が楽になり、高濃度の酸素が落ちた体力を早く回復していくれるので効果的です。

自宅治療用にレンタル酸素室もあるので、病院で聞いてみると良いですし、個人でも契約できます。

自然発生性気胸を起こす腫瘍=ブラ、ブレブって何?

この腫瘍は肺胞に出来るものです。ブラやブレブが出来る理由はハッキリとわかっていませんが、肺胞でのガス交換が上手く行かず、中に圧がかかることで一部が風船のようにプクッと膨らんでしまいます。

萎み始めた風船の一部分をギュッと強く握ると、小さくプクッと膨れますね。あのような状態です。そのプクッとしたものがブラと言い、それが胸膜に着いているものをブレブと言います。

人間でも気胸の原因で1番多いのがこのブラ、ブレブによるもので、喫煙者に発症しやすいと言われます。そのため、猫への副流煙の問題も軽視することはできません。

ブラやブレブは複数出来ることがあるため、割れやすいものから次々と破裂する可能性があります。そのため、気胸を繰り返すことになります。年齢や状態によっては、胸腔鏡で切除するか、外科的手術で切り取ります。

ペットへのタバコの被害は深刻です。出来る限り、猫を苦しめる要因をなくすのも飼い主の責任です。ペットの前ではタバコは吸わないように気をつけましょう。

余分な空気が起こす病気には肺気腫も!

胸膜内に空気が溜まって肺を押しつぶしていくのが気胸ですが、一つづつの肺胞が異常に膨らみ、空気を取り入れすぎて壊れてしまう症状を肺気腫と言います。

気管支炎や腫瘍、外傷から起こるものは急性肺気腫で、呼吸困難を起こしグッタリとしてしまいます。よだれを流して泡状の痰を出しながら、あえぐように呼吸をします。

猫のように小さい体では、呼吸困難はすぐに生死に関わります。できるだけ早く病院へ連れて行きましょう。

基礎疾患がある場合は、その治療をすることで肺気腫が収まることが多いですが、壊れた肺胞をもとに戻せる治療は無いためこれ以上悪化させないように、酸素吸入や酸素室で安静にさせる対症療法となります。

慢性肺気腫の症状は、疲れやすくなることです。遊んでいてもすぐに止めて座ってしまいます。少し激しく動くと呼吸が荒くなりグッタリします。いづれも早めの受診が大切です。

ペットの肺気腫に付いてもタバコの受動喫煙が問題となります。長期にわたって悪い空気を吸い続けていると、肺気腫を起こす原因となります。くれぐれも、ペットの前での喫煙は控えましょう。

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まとめ

気胸の原因は「自然発生性気胸」と「外傷性気胸」に分かれます。炎症や腫瘍部位の損傷によって、肺、肺胞、気管に穴が空き空気が漏れだしてしまうのが自然発生性気胸です。

交通事故や強打によるものなどは外傷性気胸と言われます。いづれも、呼吸困難を招くので早急に医師の診察、検査が必要です。

穴が小さい場合は、自然にふさがるのを待ちます。すぐにふさがらないような場合は、チューブを入れたままにして胸腔ドレナージを行います。

酸素吸入や酸素室での処置は、猫の呼吸を楽にします。自宅治療用にレンタルできますので活用してみると回復が早められるかもしれません。

また、穿孔部位が不明だったり、事故などで胸の外側から穴が空いてしまった場合は、外科的な手術でふさぎます。自然発生性気胸を起こす腫瘍は、飼い主の喫煙が関係していると考えられます。

副流煙は肺気腫を起こす可能性もあります。ペットの前では喫煙しないように心がけましょう。呼吸器系の症状を抑えるには安静が一番です。外には出さないように気をつけましょう。

また、アナタの愛猫が大きな怪我や病気をした場合の時の準備はできているでしょうか?どんなに健康な愛猫も、歳をとり病気や怪我をしてしまう事は覚悟しないといけません。

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